ようやく秋の気配を感じられる季節となりましたが、 皆様 いかがお過ごしでしょうか。私は最近、鳥取県に行ってきました。山梨県と同じく人口の少ない県という認識だったので、意外にも街が大きくて驚いてしまいました。米子空港から続く広大な自衛隊基地や荒れ狂う日本海など、日頃見られない景色も面白く、メジャーではない地域への観光もいいものだなと思ったところです。
さて、今回は離職を防ぐリーダーシップについてお話していきたいと思います。ここ数年で、人手不足に関するご相談を受ける機会が増えてきました。特に人材の定着がうまくいかず、人手不足が深刻化しているといったお話が多くなりました。そんな中、若年層の離職はリーダーシップに関する価値観の相違とも関係があるという話を耳にしました。従来から続く支配型のリーダーシップと若年層が経験してきたコミュニケーションの形に大きな乖離があり、離職にまで発展するというのです。
これまでリーダーの仕事は、経験してきた仕事の方法や内容を下に伝える事でした。将来の見通しが持てたので、経験を伝えるだけでリーダーとしての役割を全うできましたし、部下も上司の指示に納得感を持って取り組むことが出来ました。ところが先行きが不透明で将来の予測が困難なVUCAと呼ばれる時代に入り、経験が役に立たないばかりでなく、決断することの難しさとその決断に納得してもらうことの難しさに直面することになりました。
今の時代に求められるリーダーシップとはどのようなものでしょうか?巷にはさまざまなリーダーシップ論があふれていますが、私がおすすめしたいのは「サーバントリーダーシップ」です。サーバント(servant)とは「使用人」を表す言葉で、簡単に説明すると「奉仕するリーダー」ということになります。リーダーは経営方針やパーパスなどで方向性を示しつつ、その方向性に向かって努力する部下が力を発揮できるよう、惜しみない支援を行います。提唱されたのは1970年と古い概念ですが、今の時代に合っているとして再評価され始めています。指示や管理をするのではなく「支援」する。支援を嫌がる人はいませんので、若年層の離職を防ぐ1つの手段として取り入れてみてはいかがでしょうか。人材の定着についてお困りの場合は、いつでもご相談ください。
NPO法人日本サーバント・リーダーシップ協会 https://www.servantleader.jp/about